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about something too important to be taken seriously

愛の不時着

3日に1回書けたらいいかなと思ってたnote、これで5つめなのでギリギリ。書く習慣をつけないと本当に書けないなあ。それと、何も書いてなかったのはひたすら韓国ドラマを見てたせいもある。一日中見てた。少し前にTwitterで「愛の不時着」っていうドラマがとにかくいいって言ってるのを目にしてて、下記の記事を読んで俄然気になってしまった。性別役割分担に疑問を呈するもの、好き。

 

「大ヒット韓国ドラマ『愛の不時着』のヒーロー・ヒロイン像が新しい(治部 れんげ)」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71290


危機に際していわゆる「男らしさ」に基づく強さを発揮し大切な人を守るだけでなく、日常生活の中で相手を思いやるところが魅力だ。このドラマのヒーローは敵を倒すだけでなく、固定的な性別役割分担をひっくり返してみせてくれる。

で見終わった結果、この記事にあった彼の「ケア労働がすごい」っていうすごさが本当にてんこ盛りのすごさだった。アロマキャンドルが欲しいって言われて普通のロウソクとの差もわからなかったのにちゃんと覚えてて灯して現れるのもすごいし、手に入りにくいコーヒー豆を手に入れてきて窯で炒ってる時点でさらにすごいと思ってたけど、後半になったらそんなのは序の口だったと思い知るケア。これでもかこれでもかこれでもかと積み重なるケアアンドケア。夫と二人で見てたんだけどケア男子なうちの夫もリジョンヒョク氏に感動していた。

 

あと後半めちゃくちゃ号泣演技が続いてたけど、男性があんなにも涙を流しまくる姿をわたしは初めて見た。海外ドラマで激情をあらわすのにイケメンマッチョが号泣したりするとこ、見たことない。日本のコンテンツでもあんなに泣きまくるの見た覚えがない。物語上ヒーローの位置にいて男性で軍人で完璧なキャラという設定の人物があそこまで感情をバーストさせる様を描いていて、それを俳優がきっちりやり切っていることに衝撃を受けた。ステロタイプの男性像がそもそも違うのか、それともそれを前提としてあえて描いてるのか知識不足でわからないんだけど、後者だとしたら、韓国ドラマ、脚本家も俳優も韓国の視聴者もすごいなあ。(そして演技力もだけど物理的にあんなに涙を流して顔もぐしゃぐしゃにしている体で崩れていないし鼻水出ない俳優、すごい)

 

愛の不時着と同じくらい視聴率が高かったという情報を得て「トッケビ」も見てみたんだけど、こっちは900年生きてるトッケビ(鬼)と死神が同居しているとか、幽霊が見える女子高生とか、前世の因縁がみたいな一見突拍子もない設定いっぱいなのに役者の演技がちゃんとしてるからすべてが違和感なく収まってて、感動してめっちゃ泣いた。ぜんぜん日本のドラマと質が違う… 完成度…!

 

中高生の頃、周りにジャニーズ好きな子がいっぱいいたんだけどわたしはそのノリに乗れなくて、なんとなく大勢の女子が持て囃してるものはわたしが乗れないものだという思い込みがあった。韓国ドラマも無意識にそういう箱に入れてしまってたかもしれない。でもこれそういう「流行」云々のレベルじゃないわ。大人になってから海外ドラマの方が確実に演技が上手い人しか出てこないし、視聴者の反応によって脚本が変わったり打ち切られるからちゃんと面白いし、幅広く多様性のある客層を前提としているからステロタイプの妙な押し付けや思い込みがなくて見やすいので、そのすべてがそうじゃない日本のコンテンツはもう見る気を失ってたんだけど、同じアジアでも韓国のコンテンツは日本よりその辺りきっちりやってるんだなあ!リプレゼンテーションの問題ってやっぱり大きくて、自分の属性とかぶるアジア人顔でやってくれるなら、それはそれで響きやすいというか、近く感じるんだなとも思った。動画配信サービスでせっかくいろいろ見れるので、他にももっといろいろ見てみたいと思う。いい時代。