utopiapartment

about something too important to be taken seriously

英国式朝食とカレーうどん、そしてチョコレート工場

ロンドンの朝!
目が覚めたら猛烈におなかがすいていた。なぜなら前日一切の食事を摂っていないからである。昼は飛行機乗る前後だし夜はオペラに間に合うかの瀬戸際だったし、バタバタしすぎててご飯食べるのわすれてたのだ。水しか飲んでない。
前日ミラノを荷物持ったまま走り回って負傷して夜中の便でロンドンまで来て到着したのが真夜中だった夫を心苦しいけれども叩き起こして近所のカフェに朝ごはんを食べに連れてってもらった。内装可愛いー(撮りわすれたけど)そして朝ごはんメニュー豊富!まよう!まようのは楽しいけれども早く胃に何か送らないと!!で結局ベジタリアンにした。ビーンズ食べたかったから。それともちろん牛乳とお砂糖を入れたイングリッシュブレックファストティー。
あーこの味イギリスに来たって感じがするーーー!

ひさしぶりのごはん、そして文字通りのブレックファスト。気分上がりまくる。フライドトマト!ビーンズ!そしてベジタリアンソーセージ、コロッケみたいでおいしい!さっそくガツガツ夢中になって食べてたらお腹が痛くなってきた。子供の頃からお腹が痛くなりやすい体質なので食べる前に温かいものを必ず飲むとかゆっくり食べるとかけっこう注意を要する。なのに食欲が理性を常に凌駕してしまいいっこうに学べていない。
痛い…………
あと外がむちゃくちゃ寒い。ダウン持ってきたの大げさかと思ったらダウンでも寒い。
そして雨。傘持ってきてないのに食べてる間にがんがん本降りになってきて濡れながら帰る羽目に。
引き続きうまく行かないことが降ってくる旅だよ…!!

アパートに戻って今日明日の計画をゆるやかに立てる。夫は会社の仕事で同じプロジェクトチームの人がロンドンに出張に来てるのでそのミーティングに同行するらしい。リサーチのため有識者に自由に話を聞くおもしろそうなミーティング。
わたしは日本にいたとき髪を切ってもらってた美容師さんが結婚してロンドンに移住してるので会いに行った。中学の同級生がやってるらしい讃岐うどん屋さんでランチ。(お店では結局しゅうちゃんどこにいるかわかんなかった…)
寒い日にあったかいうどんはうれしい。店内は大盛況だった。カレーうどんは手作り感あふれるルーで具はベジタリアンでズッキーニとか入ってておいしかった。お店もいい雰囲気。
イタリアでは熱々でものが出てくることないので熱々うれしい。

うどん屋さんのあとはLe pain quotidienに連れてってもらってロンドンにもあるのかーと感動。パリにいた頃よく行ってたのでめちゃめちゃ懐かしい。聞いたところによると東京にもお店あるらしい。意外と広くやってるんだなー。カフェオレボウル可愛い。
もうお腹は痛くなかったけど念のためフレッシュミントティーをポットで大量摂取した。
生の葉っぱがどっさり入っていて濃くておいしい。いい香り。これで食べたものとかこれから食べるものとかミント先生が何とかしてくれるにちがいない。


このあとLibertyに行くと聞いてくっついて行く。可愛い!夫曰く前回の旅行でも来たらしいんだけど忘れっぽいので完全に失念しててなんて可愛いお店なの〜と感動した。壁や椅子やタイプライター、長靴、本、いろんなものに仕込まれたグリーンが可愛い!

ディスプレイも可愛いし置いてあるものも独特だし、化粧品や香水のいいにおい!トリノには雑貨屋さんとかデパートがないのでこういう空気ひさしぶり…ニッチパフュームも少し置いてあったので前から気になってた新作を嗅いで満足した。

ちなみに気になってたのはラルチザンのカリーニャ。
今までメインの香料としては使われたことのないクラリセージを中心に置いた珍しい調香でフィルメニッヒ新進気鋭の女性調香師がかなりの年数かけて作り上げたという話。トップから積み上げられた藁や枯れたハーブを思わせるような青い香りが強く香る。フレッシュさはわりと後から来るおもしろい印象で、1時間くらい経つと青さが収まってきてよくトップにあるようなフレッシュグリーン系の香りになった。柑橘と、かすかにバラのようなフローラルが混ざる。時間が経つほどその香りがふくらんでガーデニアやジャスミンのようなフローラルになり、ラストではフィグリーフや松のようなミルキーなウッド系に落ち着いて時間が進むほど好きになる香りだった。組み合わせとしてはよくあるのにトップが非常に独特なのと香りの進み方が変わっていて新鮮だった。相変わらずおもしろい香り出してくるなー


夜はついにこのロンドン旅行最大の目的とも言えるミュージカル、チョコレート工場を観に向かう時間がきた。劇場に入る前にインドカレー屋さんで腹ごしらえ。トリノにはぜーんぜん外国の料理がないのでうれしい!チキンコルマ久しぶりー!クリーミー!!あったかいチャイも頼んだ。おいしーい!気分上がる…!
劇場はアンドリューロイドウェバーがお金出して最近修復されたというRoyal druly laneで、ロイヤルなだけあってなかなか優雅な内装。そして作品が作品なのでちびっこがたくさん!かわいい。チケットとったのがなにしろだいぶ前なのでどんな席をとったのかわからず席についたら二階席前列だったので「おお!こんなとこ取ったのか!」とびっくりした。ちょっと舞台遠いけど全体像見るのにはぴったり。いつもはわりと直前に席を取ってるしどこから見るか熟考して取るし何度も行ってる劇場が多いしで劇場行く前からどんな席かわかってるので、知らない劇場の知らない(忘れてる)席に座るのは知らない人からプレゼントでチケットもらったみたいでわくわくした。たのしいーーー!
席からはこんな感じ。

ミュージカルの感想は別で書くとして、もう考えていたよりずっとすばらしくて幕間になる前からこんなに全力のこんなに贅沢なこんなにすばらしいものがこんなに繰り出されていいのかしら!!ってもったいないような気持ちになった。前半の早い部分ですでに自然と涙が。
二人ともめちゃめちゃ満足して劇場を出、ハーゲンダッツカフェに入って夫はシャーベットが入ってるカクテルを頼み、わたしはチョコチップ&ミントリーブス味のアイスクリームを頼んで、感想をシェアした。トラブル続きだったことぜーーんぶチャラにしてくれそうなしあわせな時間。いい舞台ってほんとうに人を救ってくれるし、幸福で包んでくれる。